【熊野本宮大社大斎原大鳥居 概要】
熊野本宮大社大斎原(おおゆのはら)は、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を構成する一部です。熊野本宮大社のかつての所在地です。出雲大社の様な大規模な複数の社殿が並んでいましたが、1889年(明治22年)に発生した十津川大水害により大半の建物は洪水で流出しました。これを機に熊野本宮は現在地に移転されることとなります。現在は2000年(平成12年)にコンクリートで再建された高さ33mの大鳥居と参道や社殿跡の広場が残ります。
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新しい熊野本宮大社は徒歩圏にあり、先に大社にお参りしてから、こちらを散策するべきでしょうが、先に見たくなりますよね。
【熊野本宮大社大斎原大鳥居 景観】
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田んぼの中に突如として現れるため初見の方は驚くと思いますが、自然に囲まれていながら巨大鳥居は違和感を覚えないのが素晴らしい。春は桜・夏は鮮やかな緑の田んぼ・秋は稲穂と季節によって見せる風景はどれも良いですね。毎年の豊作を神社にお祈りし、自然の恵みを頂く、そんな昔を思い起こさせる景色でした。
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遠くからでも大きいですが近くから見ると迫力が凄いです。中央にヤタガラスが光り輝きかっこいい。
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大鳥居の大きさに圧倒されつつ境内に入ると 歴史を感じさせる杉並木があります。参道を抜けると旧社殿跡がありますが、撮影禁止です。ぜひ、ご自身で確かめてください。現在の熊野本宮大社に移された上四社を除き、水害で流出した中四社・下四社が合祀された石の祠と摂末社の石の祠がお祀りされていますが、今なおすごい力を感じられました。
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熊野川の雄大な景色も素晴らしい。ただ、この熊野川の猛威は激しく平成23年(2011年)の台風12号の紀伊半島大水害では、現在の大鳥居のある国道沿いの家屋が浸水するほどだったらしいです。熊野信仰は、生まれ変わりをひとつのテーマとしていて、この中洲を生命を生み出す根源である女陰に見立てているという解釈もあるようですね。
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近くにある「和歌山県世界遺産センター」にて熊野古道について勉強してから色々と見て回ると事をオススメします。
ちなみに、日本で2番目の大鳥居は、奈良県の大神神社の鳥居となります。
【熊野本宮大社大斎原大鳥居 アクセス】
管理人の感想
大きすぎて距離感がわからなくなるくらい大きい鳥居は圧巻でした。桜の時季、田んぼに水が入った水鏡の時季、そして紅葉の時季が良いと思います。大鳥居の周辺に何もありませんが、神様を身近に感じられる場所として、いまなお、参拝者は多いと思います。