【鳥越神社 概要】
鳥越神社(とりこえじんじゃ)は、創建651年(白雉2年)。日本武尊が東征の折にこの地に滞在した後、村民が白鳥明神として日本武尊をお祀りしたのが始まりとされています。その後、1046年~1053年に奥州安部氏の反乱鎮圧の勅命を受けた源頼義(みなもと の よりよし)が東国に赴くためこの地を訪れた際、隅田川河口を越えることに苦しんだ一行は、白い鳥に浅瀬を教えられ、軍勢を難なく渡すことが出来ました。これに八幡太郎義家は感謝をして「鳥越大明神」の社号を奉納します。なお、近隣にあった家康を祀る松平神社が関東大震災で焼失した為、鳥越神社へ合祀されています。
ご祭神は、日本武命(やまとたけるのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、東照宮公(とうしょうぐうこう)=徳川家康公を祀っております。
【鳥越神社 境内】
都会の神社の為、あまり広くはありませんが、緑豊かな木々が立ち並び、参道は石畳で整備され涼しく感じます。

江戸時代は2万坪の広大な敷地を有していたそうですが、江戸幕府が米を収蔵する為の蔵を建てるために所領を没収されたそうです。
【鳥越神社 社殿・狛犬】

社殿前の狛犬はモフモフしていませんが、角があり珍しいですね。安産祈願のご利益があるとされています。社殿は黒と白を基調にした重厚な印象。
【鳥越神社 境内 志志岐神社】

志志岐神社(ししきじんじゃ)は、1624~44年頃に、安産の神を対馬国下懸郡の本社より勧請。ご祭神は豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祀っております。
【鳥越神社 境内 福寿神社】

福寿神社の創建年は不明。京都伏見稲荷辺りの山の途中にある福寿社から御分霊を祀ったとも言われています。ご祭神は、倉稲魂神、大黒天神・恵比寿神、菅原道真公が祀られています。
【鳥越神社 千貫神輿】
毎年、6月の例大祭の千貫神輿(3750kg)は、都内最大級かつ都内随一の重さを誇ります。お祭り期間中は神輿庫にて御神輿を見ることができます
【平将門との関係考察】

江戸の北斗七社の一つと言われていますが、ご祭神には平将門は祀られていませんでした。築土神社のように朝廷の反逆者であることを憚って祭神に記載しなかった可能性もあります。

※なお、鳥越神社の境内掲示には載っていませんので、神社関係者に質問するなどは止めましょう。
【鳥越神社 近くにある観光スポット(徒歩30分圏内)】
藏前神社、總本宮第六天 榊神社、浅草寺、秋葉原、花房稲荷神社
【鳥越神社 アクセス】
管理人の感想
鳥居のすぐ外は大通りで車がたくさん走っていますが、神社の中は静かで大都会の中にあるオアシス的な良い神社だと思いました。あまり境内は広くはありませんが、台東区でも特に古い神社として知られ、地域の信仰の中心として重要な役割を果たしていると思います。将門伝説は、都市伝説的な内容ではあり、私の感覚では無理があるような気がします。そもそも京都から飛来して鳥越を飛び越えたのなら、遠回りな気がしますし、体をバラバラにするのは敬意があると思えません。妙見信仰は事実としても北斗七星に見える神社を無理やり線で繋げているように思えますが、都市伝説として謎のままが良いかもしれませんね。