【遊就館 概要】

遊就館(ゆうしゅうかん)は靖国神社の境内に併設された同社の祭神ゆかりの資料を集めた宝物館です。1882年(明治15年)に戦没者ゆかりの品を展示する目的で開館した日本における「最初で最古の軍事博物館」です。厳密には博物館法の適用外である為、博物館ではありません。戦後はGHQに接収され富国生命保険に貸し出されるなどし、老朽化も相まって2002年(平成14年)に本館改修と新館増築が完了しました。
※館内は写真撮影が可能な場所が限られていますのでご注意ください。
【遊就館 零式艦上戦闘機五二型】
入口を入ると、最初に零式艦上戦闘機五二型(復元機)が展示されています。

開発元は現在も存在している三菱重工業製であり「零戦」と略され「ぜろせん」と呼ばれています。
【遊就館 艦上爆撃機彗星一一型・桜花一一型】

桜花(おうか)は機首部に大型の徹甲爆弾を搭載した小型の航空特攻兵器で、母機に吊るされて目標付近で分離し発射され搭乗員が誘導して目標に体当たりさせる特攻兵器。
【遊就館 回天一型】

回天は超大型魚雷を改造し、搭乗員が誘導して目標に体当たりさせる特攻兵器。
兵器ばかり掲載していますが、写真撮影が可能な場所だった為です。遊就館の中は戦争で亡くなった方々の遺書や遺品・写真も多くあり、見学時間としてはそちらの方が多くなると思います。出口へ行くとお土産屋さんがあり、最初のゼロ戦の場所に戻ってきます。
【遊就館 1F 茶房「結」】
入口のゼロ戦の横に喫茶店があります。大日本帝国海軍の軍人が航海中に食していたという「海軍カレー」が看板メニューとなっています。

海軍カレーは、当時のレシピや材料を忠実に再現したものらしく記念に頼んでみました。
【遊就館 特攻勇士の像】
遊就館の前に像がいくかあります。現・東京芸術大学である東京美術学校教授の時、海軍飛行予備学生を志願し大空に散華した教え子への哀悼と鎮魂の祈りを込めて制作されました。

彫刻家の北村西望(きたむらせいぼう)作「海軍飛行予備学生之像(雄風)」。
【遊就館 母の像】
戦後の苦難に耐え、自分たちを立派に育ててくれた母を称え、感謝するため、立派に成人された子供たち(日本遺族会青壮年部)が昭和49年に建立しました。

彫刻家 宮本隆(みやもとたかし)作「母の像」戦争で夫を失い、3人の遺児を抱えて力強く生き抜く母を表した像です。
【神池庭園】
靖国神社のちょうど裏側に位置しており、意外と知られていない庭園があります。

明治初期に造られ、1999年(平成11年)に整備・復元されました。鯉が優雅に泳いでおり、眺めているだけでも癒されます。

また、庭園を囲むように、戦前〜昭和中期に造られた行雲亭、洗心亭、靖泉亭という3つの茶室があり桜や紅葉の時期が綺麗だと思います。
【遊就館 近くにある観光スポット】
靖国神社、築土神社、皇居
【遊就館 アクセス】
管理人の感想
2025年は終戦80年目であり、改めて靖国神社と遊就館を訪れてみました。この遊就館を訪れると平和の尊さや、平和を維持することの大切さを改めて考えるきっかけになると思います。戦争で亡くなった方々の遺書や遺品は、戦争の悲惨さや残酷さを改めて認識させられます。一方で日本の軍国主義を美化していると解釈される方もいるので、靖国神社に参拝後に、ご自身の目で確認されるのが良いと思います。
〒102-8246 東京都千代田区九段北3丁目1−1 靖國神社
※靖国神社参拝者向け無料駐車場あり。