日光山 輪王寺と大猷院【栃木県】

【日光山 輪王寺 概要】

輪王寺(りんのうじ)は、奈良時代の天平神護2年(766年)創建。徳川家の庇護を受けて繁栄を極めた寺。三代将軍徳川家光を祀った大猷院霊廟や本堂である三仏堂など国宝や重要文化財など貴重な建築物や仏像が数多く残されています。明治初年の神仏分離令以後、東照宮、二荒山神社とあわせて「二社一寺」は「日光の社寺」としてユネスコ世界文化遺産に登録されています。また、近世まではこれらを総称して「日光山」と呼ばれていました。

千手観音(男体山)・阿弥陀如来(女峰山)・馬頭観音(太郎山)三体の仏像がまつられています。

【勝道上人銅像】

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輪王寺に向かう途中に門番のように建っています。日光1200年の信仰と文化の原点を築いた僧です。1955年に日光市制施行を記念して建立されました。

【勝道上人?】

勝道上人は「しょうどうしょうにん」は、奈良時代から平安時代初期にかけて活躍した僧で、日光山を開山し、日本における山岳仏教の先がけとされています。上人は延暦元(782)年に二荒山登頂に成功し奥宮を建立、延暦3(784)年に中禅寺湖畔に中宮と神宮寺である中善寺を建立しています。

【輪王寺 三仏堂】

世界遺産である本堂の参拝自体は無料でできますが、入館料を払うと本堂の中に入ることができます。拝観料は三仏堂400円、大猷院550円、宝物殿・逍遥園300円の三種類あり、セットは1000円となります。

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本堂の三仏堂は東日本で最も大きな木造建築物となっております。中には日光三所権現本地仏とされる薬師如来、阿弥陀如来、釈迦如来の三尊仏が本尊としてお祀りされています。中は撮影禁止ですのでご注意ください。

【輪王寺 相輪橖】

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相輪橖(そうりんとう)は、仏教の開祖である釈迦の遺骨(仏舎利)を納めた塚であるストゥーパの上に重ねられた傘が起源とされており、仏塔のシンボルとされています。輪王寺の相輪橖は江戸時代に造られたもので国指定の重要文化財になっております。2020年から2022にわたって保存修理が行われました。高さ約15メートルで重量は推定で約17トンあるそうです。

【輪王寺 五重塔】

塔の創建は1650年ですが雷雷による火災のため一度焼失。現在の塔は1818年に再建された物です。釘を使わない屋根の構造と併せて日本古来の建築技術に感心します。現在は国の重要文化財に指定されております。

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塔の中心の懸垂式の心柱は、4層の部分より吊り下げられて振動を逃がす免震構造となっており、この構造は耐震性能に優れているため、東京スカイツリーにもこのシステムが応用されているそうです。

DSC 1684 2 160x160 - 日光山 輪王寺と大猷院【栃木県】 東京スカイツリー【東京都】

五重塔の横に日光東照宮への仁王門があります。

【輪王寺 薬師堂】

薬師堂では「薬師瑠璃光如来」と「薬師十二神将」が祀られています。十二神将には各々に担当の干支があるそうで、間近てお顔を拝むことができます。

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天井には「鳴き龍」がありガイドの説明と「拍子木」を持ってパフォーマンスがあります。日光東照宮の参拝チケットに、ここも含まれているので、ぜひ不思議な現象を体験してみてはいかがでしょうか。※ガイドは日本語と英語で説明してくれます。

【輪王寺 大猷院】

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大猷院(たいゆういん)は、徳川三代将軍「家光公」の墓所です。承応2年(1653年)創建。祖父である「家康公」(東照宮)を凌いではならないという遺言により、金と黒を使用し重厚で落ち着いた造りであり、日光東照宮とは異なる美しさがあります。念のため記載しますが、東照宮は神社で、ここ大猷院は「お寺」ですので柏手は行いません。

【輪王寺 大猷院 仁王門】

拝観受付所を抜けると真っ赤な2体の金剛が守る門があります。

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密迹金剛力士(口を開いた阿形)と那羅延金剛力士(口を結んだ阿形)という金剛力士像が安置されており、これは仏敵から霊廟を守護する意味合いがあります。江戸初期の建立で国の重要文化財に指定されています。

【輪王寺 大猷院 御水舎】

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神社で言うと手水舎ですが豪華な作りですね。背後には小さな滝がありそこに樋を通して水桶にまで水を引き入れているようです。

【輪王寺 大猷院 二天門】

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御水舎の先には、左に持国天、右に増長天の二天を祀っている二天門があります。高さ約11.6m、幅約9.6mという巨大な門です。陽明門を凌いで日光二社一寺では最も大きい門とのこと。

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祖父である「家康公」(東照宮)を凌いではならないという遺言により、金と黒を使用し重厚で落ち着いた造りであり、日光東照宮とは異なる美しさがあります。

【輪王寺 大猷院 夜叉門】

夜叉門は霊廟中心部への入口となる大猷院第三の門です。徳川家光が眠る霊廟を守るためのもので、四夜叉が鎮座しています。

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四夜叉は仏法及び仏教徒を守護する天部の神「四護法善神」と呼ばれております。

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 白は「鍵陀羅(けんだら)」で西の方角・赤は「毘陀羅(びだら)」で南の方角・青は「烏摩勒伽(うまろきゃ)」で東の方角・緑は「阿跋摩羅(あばつまら)」で北の方角・を守護しています

【輪王寺 大猷院 唐門】

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派手さを抑えつつも凝った造りで、東照宮の唐門より豪華に見えます。

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徳川家光公が辰年生まれの為、白龍をはじめとする緻密な彫刻が施されています。

【輪王寺 大猷院 本殿】

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国宝「拝殿・相の間・本殿」は、三代将軍「徳川家光」を祀る廟所(墓所)となっています。全体が金色に輝き別名「金閣殿」と呼ばれているそうです。

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【日光山 輪王寺と大猷院 近くにある観光スポット】

神橋、日光東照宮、日光二荒山神社、瀧尾神社、憾満ヶ淵・慈雲寺

【日光山 輪王寺と大猷院 アクセス】

管理人の感想

大猷院は、日光東照宮に祀られた徳川家康に遠慮して、控えめに造ったと言われているものの、充分豪華絢爛、彫刻の部類も非常に細かく施された門、建物が並んでいました。個人的には、「東照宮」より「大猷院」の落ち着いた豪華さの方が好みでした。日光東照宮で満足して帰られる方も多いかと思いますが、ぜひ日光二荒山神社と大猷院も参拝すべきだと思います。

敷地/施設規模
 (5)
自然の豊かさ
 (4.5)
アクセスのしやすさ
 (3)
観光客の多さ
 (4.5)


日光山 輪王寺と大猷院

〒321-1494 栃木県日光市山内2300

※有料駐車場あり。

東武日光駅JR日光駅から徒歩30分程度

東武日光駅JR日光駅からバスで8分程度(駅にて世界遺産めぐり手形(600円)を購入して循環バスが便利です)

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