【居木神社の概要と歴史】
東京都品川区大崎に鎮座する「居木神社」。創建年代は不詳ですが、江戸時代初期に目黒川の氾濫を避けて現在地に遷座したと伝えられ、古くから大崎地域の鎮守として厚い信仰を集めてきました。境内には「しながわ百景」に選ばれた富士塚や、江戸時代の石造物、品川区指定有形文化財に指定されている美しい彩色の末社・厳島神社など見どころが豊富です。山手線・大崎駅から徒歩数分という抜群のアクセスを誇りながらも、一歩足を踏み入れると緑豊かな静けさと歴史の息吹を感じられる都心の隠れた名社です。
【歴史と由来】日本武尊の創建伝説を伝え品川の大崎に鎮座する歴史ある古社
居木神社(いるぎじんしゃ)は、正確な創建年は不明。江戸時代初期(1600年頃)には目黒川のゆるぎ橋(現在の居木橋)付近にあったといわれています。しかし、川の近くにあったため風水害の被害を受けやすく、村民らによって現在の地に遷座され「雉子ノ宮」から「五社明神」(貴船明神、春日明神、子権現、稲荷明神を合祀)となり、1872年(明治5年)に稲荷神社、川上神社、本邨神社を合祀し、現在の「居木神社」となりました。
【ご祭神とご利益】日本武尊をはじめとする神々が授ける開運招福・商売繁盛・縁結びのご神徳
主祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)、配祀は、高龗神(たかおかみのかみ)、大国主命(おおくにぬしのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、天兒家根命(あまのこやねのみこと)、菅原道真(すがわら の みちざね)、手力雄命(たじからおのみこと)、淀姫命(よどひめのみこと)、大山咋命(おおやまくい の みこと)を祀られております。
これほど多くの神々が集まっているためご神徳は非常に幅広く、あらゆる人生の節目に力を授けてくれます。
- 厄除払い・八方除(除災開運):特に「厄除け」「八方塞がり除け」の霊験があらたかとされ、全国から多くの参拝者が訪れます。自分自身で「厄」や「災」の文字をくり抜いて落とす、ユニークな「厄落とし絵馬」が有名です。
- 良縁成就・縁結び:大國主命の御力により、恋愛だけでなく、仕事や人間関係の良いご縁を結びます。ハートを射抜くデザインの「えんむすび絵馬」も人気です。
- 子宝・安産成就:境内にある、子犬を連れた「狛犬」の像の子犬の頭を撫でると、子授けや安産にご利益があるといわれています。
- 商売繁盛・社運隆昌・仕事運向上:大崎というビジネス街の鎮守として、企業の事業発展や商売繁盛、個人の仕事運向上を願う人々から篤く信仰されています。
- 試験合格・学業成就:天兒家根命や菅原道真公が祀られていることから、受験や資格試験の合格祈願に訪れる人も絶えません。
【居木神社の見どころ&参拝ルート】
【参道と手水鉢】都会の喧騒を離れ境内へと誘う落ち着いた参道と身を清める手水鉢

周辺は大崎駅前の再開発ビルが立ち並んでいますが、一歩参道に入ると都会の喧騒を離れた落ち着いた雰囲気が漂っています。

参道の入り口に立つ鳥居は1792年(寛政4年)に奉納された歴史あるものです。石段を上ると鮮やかな朱色の社殿が見えてきます。

鳥居と同様に1792年(寛政4年)に奉納された手水鉢(ちょうずばち)。この手水鉢は品川区指定有形文化財に指定されています。
【社殿】境内の中核をなし重厚な佇まいで参拝者を迎える荘厳な社殿

1945年(昭和20年)に第二次世界大戦により焼失しており、現在の社殿は1978年(昭和53年)に再建されたものです。
【富士塚】品川区の有形民俗文化財にも指定されている緑豊かな風情ある富士塚

拝殿前の石段の横手には1933年(昭和8年)に溶岩で築かれた富士塚があり、「しながわ百景」に選定されています。他の富士塚とは違い、こちらは登ったりは出来ないと思われます。この場所は「居木橋遺跡」という縄文時代の貝塚の上でもあり、案内板には遺跡としての説明も記されていました。
【境内末社(厳島神社・稲荷神社)】境内にひっそりと鎮座する個性豊かな厳島神社や稲荷神社

厳島神社の石鳥居は、1792年(寛政4年)に建立されたもので、現在は品川区の指定有形文化財になっています。

元は旧居木橋村の大地主・松原家の屋敷神を遷座したようです。精緻な彫刻に彩色が施され、江戸時代後期の建造物と推定されており、一部欠損箇所もあるものの明治前期に部分的な補修を受けたとも思われます。

居木神社の左手に厳島神社と並んで鎮座しています。
【居木神社 御朱印】

【居木神社の現地参拝レポート&独自評価】
居木神社 現地レビュー・評価スコア
| 評価項目 | スコア | 特徴・ワンポイント |
|---|---|---|
| 静けさ | (4.0) | 大崎駅近くの都心にありながら、豊かな緑と厳かな雰囲気に包まれた落ち着ける境内 |
| アクセス | (4.0) | JR山手線・りんかい線「大崎駅」西口から徒歩約3〜5分と抜群のアクセスの良さを誇る |
| 御朱印種類 | (4.0) | 月替わりや季節の行事、多彩なアイディアに満ちた美しい限定御朱印が大変人気 |
| 歴史・由緒 | (3.5) | 江戸初期の遷座以来大崎の鎮守として親しまれ、区指定文化財の厳島神社や江戸期石造物を伝える |
| 自然・景観 | (3.0) | しながわ百景に選定された富士塚や、四季折々の木々が調和したコンパクトで美しい景観 |
| 規模 | (3.0) | 本殿、社務所、富士塚、複数の末社がコンパクトにまとまり、手軽に隅々まで参拝できる規模 |
現地レポ|実際に訪れた感想
近年の大崎駅再開発により近隣には大きなビルやマンションなどが次々と建設されましたが神社周辺は緑が多く残されていました。神社の名前「居木」は、「木がある場所」という意味で、神社周辺の自然環境に配慮してくれているようでした。祀られている神々は多く水に纏わっており、よく氾濫していた目黒川を鎮めるためと思われます。村民らで遷座した過去を見ても、村々から大切にされていた神社であり、現在も地元の方には大切にされていると感じます。
【あわせて巡りたい周辺観光スポット】
品川神社、戸越八幡神社、荏原神社
【基本情報・アクセス】
【電車・車でのアクセスと駐車場】
※駐車場はありません。
【住所・公式ホームページ】
〒141-0032 東京都品川区大崎3丁目8−20
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