【穴守稲荷神社 概要】
穴守稲荷神社(あなもりいなりじんじゃ)は、江戸時代後期(1804年〜1831年)に創建。当時の羽田猟師町に鈴木彌五右衛門という人物がおり、羽田浦の東方にある干潟に目をつけ、その数町歩にわたる干潟に堤防を建て、新しい田畑を開発することにしました。彌五右衛門は堤防に祠を建て、五穀豊穣と海運安全を祈願したことが始まりとされています。その為、社名の由来として「波浪が穿った穴の害より田畑を守り給ふ稲荷大神」という意味があるそうです。

当初は現在の羽田空港B滑走路付近に鎮座していたようですが、敗戦のおり接収地となりそのままアメリカ軍に埋め立てられました。その後、地元民の尽力により現在の地に再建されたそうです。
御祭神は伊勢神宮外宮に祀られている豊受姫命(とようけひめのみこと)となっております。

【穴守稲荷神社 境内】

鳥居をくぐって階段を上がると、美しい本殿に出会えます。

拝殿の横からは千本鳥居で繁栄稲荷、出世稲荷、開運稲荷、必勝稲荷など様々なお稲荷様があります。
【穴守稲荷神社 千本鳥居】

千本鳥居の大きさや参道の長さなどは京都の伏見稲荷には及びませんが、平坦な参道にある千本鳥居としては東京で一番雰囲気が近いですね。

東京の千本鳥居は以下の神社にあります。

鳥居の先には奥宮と稲荷山への階段があります。
【穴守稲荷神社 稲荷山】

階段の造りはビルのような感じですが、頂上には御嶽神社があります。

意外と稲荷山の高さがあるのでびっくりしました。降りてみて気が付いたのですが、会津にさざえ堂というのがあります。同じように二重らせん構造でつくられた塔があり一方通行でぐるぐると回りながら塔を登って、そのままぐるぐると降りていけます。登る人と降りる人がすれ違わないよく考えられていると思いました。

稲荷山を降りると、更に狐塚、航空稲荷、御神穴などがあります。
【穴守稲荷神社 末社】

社領内には、いくつかの社殿が祀られており、いずれもお狐様に守られています。
【穴守稲荷神社 御朱印】

【旧穴守稲荷神社の旧一の大鳥居】

GoogleMapでは穴守稲荷の旧一の大鳥居となっていますが、穴守稲荷とは反対側を向いており鳥居の先には神社は無い・鳥居に鈴を取り付けているなど神社好きの方からすると違和感があります。恐らく旧穴守稲荷神社が放棄した一の鳥居を別団体により再建した物と思われ現在の穴守稲荷神社と一切関係無いと思われます。アメリカ軍による強制移住の爪痕でしょうか・・・ただ場所としては見晴らしが良く元旦、日の出は大変混雑するそうです。
【羽田七福いなり 白魚稲荷神社】

穴守稲荷から旧一の大鳥居に向かう途中に羽田七福神のひとつ白魚稲荷神社(しらうおいなりじんじゃ)があります。初漁の白魚を奉納した神社だそうです。周囲は道路と住宅地・敷地は駐車場と扱いが残念です・・・。
【羽田七福いなり 鴎稲荷神社】

穴守稲荷神社から徒歩10分程度の場所に鴎稲荷神社があります。漁師が祈願すると鴎の大群が飛来し、大漁になったと伝えられ、その由緒から鴎稲荷神社と呼ばれるようになったそうです。

神社猫が待っていました。お疲れ様です。
【穴守稲荷神社 近くにある観光スポット】
羽田空港、羽田神社
【穴守稲荷神社 アクセス】
管理人の感想
とてもきれいに手入れをされていて愛されている神社だと思います。稲荷は地域と地元の商売に繁栄をもたらすと言われており、歴史的に見ても、この地帯は漁業や農作が盛んだったようです。その為、小さい稲荷神社が多数あり稲荷7社めぐりのイベントもあるようで地域に根付いているようでした。