【羽田神社の概要と歴史】
東京都大田区本羽田に鎮座する羽田神社と旧別当寺の真言宗寺院 自性院。羽田神社は領主の行方与次郎が牛頭天王を奉斎したことに始まると伝えられ、羽田全域の総鎮守として崇敬を集めています。羽田空港の全域が氏子区域に含まれていることから、航海安全・航空安全の神社としてパイロットや客室乗務員、旅行客から絶大な信頼を寄せられています。境内には明治時代造営の築山「羽田富士塚」があるほか、隣接する自性院とともに羽田の地歴史を語る上で欠かせない名所です。
【歴史と由来】羽田全域の総鎮守として崇敬を集め航空安全を祈願する古社
羽田神社(はねだじんじゃ)は、東京都大田区本羽田に鎮座する、羽田地区全体の総鎮守です。鎌倉時代の西暦1258年(正嘉2年)頃、羽田浦の水軍の領主・行方与次郎が牛頭天王(ごずてんのう)を奉斎したのが始まりと伝えられています。隣接する自性院(じしょういん)は、かつて羽田神社の別当寺(神社を管理・管理監督する寺院)として神仏習合の歴史を支えてきました。
羽田神社は古くから「羽田の天王様」と称され、徳川将軍家や名主層から篤い信仰を受けました。文久元年(西暦1861年)に疱瘡(天然痘)が蔓延した際には、第13代将軍・徳川家定の病気平癒祈願が行われたことでも知られています。
明治時代の神仏分離令により社号や祭神が整理され、「自性院」と分離して「八雲神社」と改められたのち、明治40年(西暦1907年)に現在の「羽田神社」へ改称されました。羽田空港の氏神様としても知られ、航空安全や旅の安全を守る神社として、また自性院とともに羽田の歴史と信仰を今に伝える格式高い古社です。
【ご祭神とご利益】須佐之男命らが授ける航空安全・病気平癒・厄除けのご神徳
神仏分離により現在のご祭神は「須佐之男命(すさのおのみこと)」と「稲田姫命(いなだひめのみこと)」の二柱・ご夫婦の神様をお祀りしています。
- 病気平癒・厄除け・疫病退散:牛頭天王(無頭・疫病除けの神)を祀ってきた歴史や、将軍家が疱瘡平癒を祈願した由緒から、病気平癒や悪疫退散、強力な厄除けのご利益があります。
- 航空安全・旅行安全:羽田空港全域を氏子区域に持つ羽田の総鎮守として、パイロットや客室乗務員、旅行者の道中安全・航空安全を守護するご利益で有名です。
- 夫婦円満・縁結び:須佐之男命と稲田姫命の仲睦まじい夫婦神をお祀りすることから、良縁成就や家庭円満のご利益があるとされています。
【羽田神社の見どころ&参拝ルート】
【参道と手水舎】参拝者を温かく迎える緑豊かな参道と清らかな手水舎

参道前は大きな道路があり、交通量が激しいです。ただ、参道に入ると静かで落ち着いた雰囲気の中、立派な本殿と鳥居が印象的ででした。

手水舎が水の守護神・龍ではなく、牛となっており珍しいと思いました。菅原道真が祭神かと勘違いしましたが、牛の扱いが違いますね。牛頭天王のなごりでしょうか?
【社殿】鳳凰の彫刻が美しく羽田の街を見守る荘厳な社殿

昭和63年5月に竣工された本殿は、彫刻など綺麗で風格があります。
【富士塚と末社】富士参拝の歴史を伝える明治築造の富士塚と境内の末社群

羽田神社の富士塚は、「羽田富士」と呼ばれ、明治初年に造られたそうです。現在は東京都大田区の有形民俗文化財に指定されています。他の神社の富士塚よりは小さく登りやすかったです。
全国にこのような富士塚はあり、東京都内では鳩森八幡神社・品川神社・護国寺・成子天神社にもあります。

本殿のほか、多くの末社が祀られていました。そのうち三社が稲荷神社であり、このあたりの土地柄で、江戸時代に新田開発が進み、稲の神様であるお稲荷様が祀られ、その後、東京飛行場拡張の為に強制退去され合祀されたそうです。
【隣接の自性院】旧別当寺であり牛頭天王信仰の歴史を今に伝える名刹
羽田神社の隣にお寺があります。神仏分離によるものだと想像できますので、こちらも参拝してみました。

昔は境内に牛頭天王社を祀っていたそうです。

境内に「牛頭天王堂」がありますが、これは羽田神社の名残ではなく、1929年(昭和4年)に三輪厳島神社から移築したものだそうです。

牛頭天王堂の前には梅が咲いておりました。鶯が蜜を吸っていました。もうすぐ春ですね。
【羽田神社 御朱印】

御朱印は飛行機の朱印が押してあり、記念品に飛行機型の栞をいただけました。JALとANAとコラボした御朱印帳も販売されていました。

【羽田神社の現地参拝レポート&評価】
羽田神社・自性院 現地レビュー・評価スコア
| 評価項目 | スコア | 特徴・ワンポイント |
|---|---|---|
| アクセス | (5.0) | 京急空港線「大鳥居駅」より徒歩約5分。羽田空港からも近くバスや電車でのアクセスが大変良好 |
| 御朱印種類 | (5.0) | 羽田神社の通常御朱印や季節限定御朱印、飛行機がモチーフの限定授与品やオリジナル御朱印帳が非常に人気 |
| 静けさ | (4.0) | 空港に近い市街地にありながら、境内・隣接する自性院の境内は木々に囲まれ心地よい静寂が包み込む |
| 歴史・由緒 | (4.0) | 鎌倉時代創建と伝わる羽田の総鎮守。徳川将軍家や羽田奉行からの崇敬も篤く、旧別当寺自性院との深い歴史を持つ |
| 規模 | (3.0) | 大田区文化財の「羽田富士塚」をはじめ、社殿や手水舎、隣接する自性院の境内に見どころが綺麗に配置されている |
| 自然・景観 | (3.0) | 住宅街の中に位置しつつも緑豊かな鎮守の森と富士塚が残り、上空を飛行機が行き交う羽田特有の景観 |
現地レポ|実際に訪れた感想
飛行機の安全祈願で有名ですが、歴史を調べるとご利益などは後付けと思われます。ただ、羽田地区を守護する氏神様ですので航空関係者から崇敬され、現在のような形となったと思います。
そこまで近くはありませんが「天王」とつく地名として「天王洲アイル」がありますが、牛頭天王の痕跡でしょうか。いつも事前知識が無い状態で参拝しますが、この神社では手を合わせた際に家族の無病息災を祈っていたので、いろいろ腑に落ちるところがありました。
【羽田神社 近くにある観光スポット】
蒲田八幡神社、穴守稲荷神社、羽田空港、川崎大師
Kanataの神社・お寺めぐりナビ

