【安房神社 概要】
安房神社(あわじんじゃ)は、紀元前660年(皇紀元年)に創建。神武天皇の御命令を受けられた天富命(下の宮御祭神)は、肥沃な土地を求められ、最初は阿波国(現徳島県)に上陸、そこに麻や穀(カジ=紙などの原料)を植えられ、開拓を進められました。その後、天富命御一行は更に肥沃な土地を求めて、阿波国に住む忌部氏の一部を引き連れて海路黒潮に乗り、房総半島南端に上陸され、ここにも麻や穀を植えられました。この時、天富命は上陸地である布良浜の男神山・女神山という二つの山に、御自身の御先祖にあたる天太玉命と天比理刀咩命をお祭りされており、これが現在の安房神社の起源となったそうです
御祭神は、天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祀っております。「仕事運・開運・商売繁盛」のご利益があるとされ、多くのビジネスマンや経営者が訪れます。産業が発展すれば、その地域が潤い、そこに住む人々が豊かになります。安房神社が金運神社と言われるのは、このようにご祭神が産業を発展させる神様だからです。
また、安房神社は日本三大金運神社の一つとしても知られています。
日本三大金運神社とは、山梨県の新屋山神社(あらややまじんじゃ)、石川県の金劔宮(きんけんぐう)、千葉県の安房神社(あわじんじゃ)を指します。
【安房神社 一の鳥居】
住宅街から一転開けた場所に見える一の鳥居。緑に映える印象的な白い鳥居は神域との境界がはっきりしていました。

【安房神社 参道】

鳥居からの参道には桜が整備されており、桜の開花時期に行くとさらに良い景色になると思います。
【安房神社 御手洗池(みたらいいけ)】

参道を歩くと大きな池が見えてきます。神社でここまで大きい池は珍しいですね。名前から察するに昔はここで手を洗って参拝していたのでしょうか?

参道を歩き二ノ鳥居過ぎると社務所・手水舎、その先を右に曲がると上の宮があります。
【安房神社 手水舎】

手水舎は何も飾らない伝統的な手水舎ですね。
【安房神社末社 厳島社】

安房神社拝殿前に厳島社があります。苔むした岩肌、岩に取り付いた木の根が時代を感じさせます。御祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を祀っております。
【安房神社 上の宮】

上の宮には日本産業の総祖神・天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祀ってあります。拝殿は、1977年(昭和52年)の造営で、鉄筋コンクリートによる神明造となっております。拝殿の奥に本殿がありますが、回り込めないように立ち入り禁止になっていました。本殿は、1881年(明治14年)の造営とのこと。

上の宮、下の宮や御手洗池などの構成が伊勢神宮を思わせる作りであり、雰囲気も似ていました。また、布良浜の男神山・女神山を背にした配置と思われます。
【安房神社 洞窟遺跡】

本殿(上の宮)裏手に全長は約11m、高さ2m、幅約1.5mの海食洞窟があります。洞窟からは人骨22体や貝製の腕輪や土器などが発掘され、古代人の墓所とわかったそうです。ここで発掘された人骨は再び安房神社近くの宮ノ谷に埋葬されて、忌部塚(いんべづか)と名付けられたそうです。
【安房神社 下の宮】

下の宮には、阿波忌部を率いて安房及び房総を開拓した天富命が祀ってあります。
【安房神社 絵御朱印】

【安房神社 近くにある観光スポット】
洲崎神社
【安房神社 アクセス】
管理人の感想
安房と阿波は同じ読み方ですが、それは阿波の国からこの地方に移り住んだ人達がこの安房地域を開拓したためだったからですね。安房国一之宮だけあり境内も広く自然に囲まれた立派な神社であり、安房地方や安房の文化のスタートがこの場所なのかもしれません。個人的にですがしばらく留まって穏やかな時間を過ごしていたい場所という感じでした。