【町田天満宮の概要と歴史】
東京都町田市原町田に鎮座する町田天満宮。原町田地区の総鎮守として地域住民や受験生から深く親しまれており、合格祈願や学業成就のご利益で知られています。毎月1日には境内で関東屈指の規模を誇る「がらくた市(骨董市)」が開催され、多くの人で賑わう原町田のランドマーク的存在です。
町田三天神は、「菅原神社」「町田天満宮」「南大谷天神社」となります。
【歴史と由来】町田の旧宿場町に鎮座する菅原道真公ゆかりの古社
町田天満宮(まちだてんまんぐう)は、東京都町田市原町田に鎮座する、原町田エリアの総鎮守です。安土桃山時代の西暦1582年(天正10年)に創建されたと伝えられています。
かつて現在の本町田から原町田にかけては「町田村」という一つの村であり、その鎮守は「菅原神社(本町田)」でした。天正年間、村南部の原野「相之原」の開拓が進み、西暦1582年に「原町田村」として独立(分村)しました。分村にあたり、村の守護と住民の心の拠り所として、当時の名主が菅原神社の天神像を祀ったのが始まりです。また一説には、当初は修験者によって飯綱権現(いいづなごんげん)が祀られたとも伝えられます。
元禄14年(西暦1701年)、菅原道真公の800年遠忌を機に菅原神社の御神霊を勧請して「天満宮」と改称され、名実ともに原町田の総鎮守となりました。以降、毎月1日の「骨董市」や市街地の賑わいとともに、古くから絹の道・二子道の要所として栄えた原町田の歴史と人々の暮らしを現在も見守り続けています。
【ご祭神とご利益】菅原道真公がもたらす学業成就・合格祈願・開運のご神徳
ご祭神は、菅原道真公(天神様)を祀っております。
- 学業成就・合格祈願・学術向上:学問の神様として高名な菅原道真公の御神徳により、受験合格や各種資格試験の突破、学問・文化芸術の上達に絶大なご利益があります。
- 家内安全・地域繁栄・商売繁盛:商業・交通の要所である原町田村の総鎮守として地域を支えてきた由緒から、家庭の平穏や地域の繁栄、事業の成功をもたらします。
- 厄除け・開運招福:村の安泰と人々の平穏を祈って創建された由緒と強い天神様の御神徳により、身の回りの厄災を払い、運気を開くとされています。
【町田天満宮の見どころ&参拝ルート】
【参道と2頭のなで牛】参道脇で参拝者を迎える象徴的な撫で牛像
JR横浜線の線路沿いをターミナル改札口側へ進むと、すぐ右手に参道の入り口が見えてきます。入り口には「町田天満宮」と刻まれた大きな社号碑が建っています。 参道の入り口にそびえ立つ一の鳥居は、非常に立派な石造りの鳥居です。

参道を進むと、拝殿の手前(手水舎の近く)に、天神様のシンボルである「なで牛(神牛の石像)」が2頭座っています。この2頭のなで牛は、「親子」や「オス・メス(夫婦)」を表現しており、学業成就だけでなく「家族みんなが健康でいられるように」「家が代々栄えるように」という家内安全・子孫繁栄の願いが込められていると思われます。

実際に、東京の有名な湯島天神(湯島天満宮)などにも同じく2体(親子の牛)が祀られており、天神信仰において2頭の牛を並べるのは古くからの伝統的な形式の一つです。

なで牛は、自分の身体の悪いところと同じ部分をなでると病気が治ると言われています。 また、頭をなでると賢くなる(学業成就)とも信じられており、多くの参拝者がなでていくため、牛の頭や身体はいつもツヤツヤと黒光りしています。
【社殿】格式高く美しい彫刻が施された社殿

これまでの社殿は1893年(明治26年)に建てられたものでしたが、老朽化が進んだため、1968年(昭和43年)に現在の新しい社殿へと建て替えられました。 建築様式は、拝殿と奥の本殿を「幣殿(へいでん)」という建物で繋ぐ権現造(木造銅板葺き)の形式を採用しています。
【旧社殿】歴史の趣を今に伝える貴重な旧社殿
拝殿の左手奥に立つ、非常に風格のある立派な木造のお社があります。この建物は、1894年(明治27年)に再建され、現在の新社殿ができるまで旧社殿)として実際に使われていた建物です。細部までがっつりと施された、見事な職人技の木彫り彫刻が見どころです。

ひとつの建物の中に、金毘羅宮(こんぴらぐう) 、八雲社(やくもしゃ) 、西ノ宮(にしのみや) と聖徳太子が合祀されています。
【末社】出世稲荷神社と稲荷神社など境内に鎮座するお社

参道の右手側(駐車場や線路に近い側)に 出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)があります。原町田が商業の街として大きく発展していく中で、 京都の伏見稲荷大社から神様を勧請(かんじょう)して建てられました。参道には鮮やかな朱色の鳥居がいくつも連なっており、その手前には神様のお使いであるリアルな狐が佇んでいます。

表参道の左手側、手水舎のちょうど真裏あたりにも、もう一社のお稲荷様があります。まだ町田が農村だった古い時代から、地元の人々が「五穀豊穣(農業の成功)や地域生活の安定」を祈ってひっそりと大切に守ってきたお社です。 恐らく町田天満宮より前にあった地主神だったと思われます。
どちらの稲荷神社も宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ) を祀っております。
【町田天満宮 御朱印】

【町田天満宮の現地参拝レポート&独自評価】
町田天満宮 現地レビュー・評価スコア
| 評価項目 | スコア | 特徴・ワンポイント |
|---|---|---|
| アクセス | (4.0) | JR「町田駅」ターミナル口より徒歩約5分、小田急線「町田駅」から徒歩約10分の良好なアクセス環境 |
| 静けさ | (3.0) | 町田の中心街・線路近くに位置し骨董市などで賑わうが、平日の境内は穏やかな落ち着きを保っている |
| 歴史・由緒 | (3.0) | 天正年間(1573〜1592年)創建と伝わる。原町田の総鎮守として菅原道真公をお祀りする歴史ある天満宮 |
| 自然・景観 | (3.0) | 都会的な街並みの中に整えられた境内で、梅の季節や例大祭の際には華やかな景観が楽しめる |
| 規模 | (3.0) | 重厚な社殿、鳥居、撫で牛像、神楽殿、境内摂末社(出世稲荷神社等)が綺麗に集約された境内構造 |
| 御朱印種類 | (3.0) | 町田天満宮の通常御朱印をはじめ、初天神や季節行事に合わせた御朱印、学業成就のお守りが手厚く授与される |
現地レポ|実際に訪れた感想
興味深かったのが、境内に「稲荷神社」が2つあることです。参道の左手、手水舎の裏にある小さなお稲荷様は、まだ町田がのどかな農村だった頃から、地元の人たちが五穀豊穣を祈ってきた古いお社。一方で、参道の右手にある「出世稲荷神社」は、町田が商業の街として発展する中で、京都の伏見稲荷大社から新しくお迎えしたお社なのだそう。「農業の神様」と「ビジネスの神様」が、時代の変化に合わせてそれぞれ大切に祀られていることに、原町田の歩んできた歴史の深さを感じました。明治時代の美しい職人技が残る「旧社殿の建物」も末社として大切に残されており、歴史のバトンが今に繋がっていることを実感できる、とても味わい深い参拝となりました。
【あわせて巡りたい周辺観光スポット】
菅原神社、南大谷天神社、武相荘
Kanataの神社・お寺めぐりナビ

