羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

【羽黒山 出羽三山神社の概要と歴史】

山形県鶴岡市羽黒山山頂に鎮座する「出羽三山神社(羽黒山三神合祭殿)」。崇峻天皇の第3皇子である蜂子皇子によって開山されたと伝わる出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)の霊場です。羽黒山は「現在」、月山は「過去」、湯殿山は「未来」を表し、三山を巡ることで生きたまま生まれ変わる「生まれ変わりの旅(黄泉がえりの修験)」の信仰が集まります。山頂に建つ三神合祭殿は、冬期閉鎖される月山・湯殿山の神々を合祀する巨大な茅葺造りの名刹であり、歴史・スケールともに日本を代表する聖域です。

【歴史と由来】蜂子皇子による開山と出羽三山信仰を伝える霊場

出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ)は、山形県に鎮座する歴史ある神社で、その創建は593年頃と考えられています。今から1,400年以上も前、第32代崇峻天皇の皇子である蜂子皇子(はちこのおうじ)が出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)を開山した際、羽黒山山頂に祠を建てたのが始まりとされています。皇子が山へ登拝する際、三本足の烏(ヤタガラス)に導かれて修行を重ねた末、正身の聖観音菩薩(能除太子)を感得し、人々の苦しみや悩みを祓い除いたという伝説が今に伝えられています。

羽黒山(現在)、月山(過去)、湯殿山(未来)の三山を巡るお参りは、古くから修験道の聖地として「生まれ変わりの旅(三世の巡礼)」と称され、日本全国から多くの修験者や参拝客を集めてきました。羽黒山山頂には、極寒の冬期に積雪で参拝が困難となる月山・湯殿山の神々をあわせてお祀りする、茅葺木造建築としては日本随一の規模を誇る重厚な「三神合祭殿(さんじんごうさいでん)」(国指定重要文化財)が静かに佇んでいます。そのため、羽黒山からは年間を通じて三山の神々の御神徳を授かることができます。

山麓の随神門から山頂へと続く約2,446段の石段参道には、樹齢300年〜500年におよぶ特別天然記念物の杉並木がそびえ立ち、途中には東北地方最古の木造塔とされる国宝「羽黒山五重塔」が神聖な雰囲気を漂わせています。雄大な自然と古来からの信仰が融合した修験の息吹を感じながら、心身を浄化し開運や新たな一歩を祈願できる、東日本を代表する最高峰の霊場です。

【ご祭神とご利益】月山神・羽黒神・湯殿山神が授ける諸願成就・開運招福のご神徳

ご祭神は伊氐波神(いではのかみ)・稲倉魂命(うかのみたまのみこと)を祀っております。

  • 「生まれ変わり・心身の再始動」(再生・運気一新):羽黒山(現在)、月山(過去)、湯殿山(未来)を巡る「三世の巡礼(生まれ変わりの旅)」の思想に基づき、これまでの悩みや穢れを清め祓い、人生の節目に新たな一歩を踏み出す強い開運パワーが得られるとされています。
  • 開運招福・諸願成就(強力な総合運):三山の神々が一堂に会する三神合祭殿だからこそ、大願成就・開運・全般的な運気上昇の祈願に絶大なご利益があります。
  • 五穀豊穣・商売繁盛・仕事運向上:現世の福徳を司る羽黒山の稲倉魂命や湯殿山の神々の御神徳により、事業の発展、収穫・成果の増大、仕事での成功が祈願されます。
  • 良縁成就・夫婦和合:湯殿山にお祀りされる大己貴命(大国主命)のお恵みにより、人や仕事・運気との良い縁を結ぶご利益があります。
  • 無病息災・病気平癒・身体健全:自然の生命力と医術の神(少彦名命)のお力により、心身の停滞や不調を祓い除け、健やかな活力を与えてくれます。

【羽黒山 出羽三山の見どころ&参拝ルート】

【道のりと鐘楼】山頂へ至る参道と重要文化財の重厚な鐘楼・大鐘

隋神門から五重塔を経て2446段からなる石段をひたすら登っていくコースと、羽黒山有料道路(400円)を車で登るコースの二通りがあり、どちらも同じ本殿のある頂上に辿り着きます。

DSC 2427 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

有料道路を登ると駐車場があり、しばらく歩くと鳥居が見えてきます。

DSC 2429 1 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

鳥居を抜けると巨大な鐘楼と大鐘が見えてきます。鐘楼は羽黒山内で五重塔に次いで古い建物とされています。大鐘は1275年(建治元年)に鋳造され、口径1.68m。中世以前のものとしては奈良の東大寺に次ぐ大きさだそうです。鐘と鐘楼共に現在は国の重要文化財に指定されています。

【三神合祭殿】三山の神々を祀る茅葺き屋根の荘厳な本殿建築

本殿は、羽黒山山頂にそびえる出羽三山の神々を祀る壮麗な社殿で、山岳信仰の核心とも呼べる存在です。中世の構造を残した貴重な茅葺木造建築で、合祭殿造りという羽黒派古修験道独自のものとなり、高さ28m主に杉材を使用し、内部は総朱塗りで、屋根の厚さ2.1mに及ぶ萱葺きの豪壮な建物です。

DSC 2434 1 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

大迫力な萱葺き屋根!。写真では全く伝わらないですね・・・。

DSC 2436 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

重なる火災に見舞われ、現在の社殿は1818年(文政元年)に再建された物です。現在は、国の重要文化財に指定されています。

DSC 2442 2 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

出羽三山すべてを参拝できる「三神合祀」の構造で月山・羽黒山・湯殿山の神々がこの社殿内にまつられており、ここを参拝すれば 三山を巡ったのと同じご利益 にあずかれるとされます。東北随一の規模とのことで、圧倒されます。社に施された彫刻も緻密で素晴らしい。

【鏡池と蜂子社】神聖な雰囲気を纏う鏡池と開祖を祀る蜂子社

社殿の前に広がる「鏡池」は、平安時代から銅鏡奉納の習慣がある神聖な水面で、御神体とされています。年間を通してほとんど水位が変わらず、神秘な御池として古くより多くの信仰をあつめ、羽黒信仰の中心でした。

DSC 2436 3 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

古書に「羽黒神社」と書いて「いけのみたま」と読ませており、この池を神霊そのものと考え篤い信仰の捧げられた神秘な御池であり、古来より多くの人々により奉納された、銅鏡が埋納されているので鏡池といわれています。

DSC 2444 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

境内末社である蜂子神社の創建は1619(元和5年)当時の羽黒山別当だった宥俊が開山堂を建立し羽黒山修験の開祖である蜂子皇子の尊像を祀ったのが始まりとされます。菊の御紋があります。

【蜂子皇子?】

蜂子皇子(はちこのおうじ)は、飛鳥時代の男性皇族、修験道の人物で、出羽三山の開祖として知られています。 562年( 欽明天皇23年)に崇峻天皇の第三皇子として誕生したと伝えられています。崇峻天皇が暗殺された際、聖徳太子の勧めにより宮中を逃れ、鶴岡市の由良に船でたどり着きました。

【東照社と末社】境内に佇む徳川家ゆかりの東照社と末社群

出羽神社にある東照社の創建は1641年(寛永18年)。日光東照宮(栃木県日光市)の分霊を勧請したことからとされています。現在の羽黒山東照宮社殿は1690年(元禄3年)に造営した「権現造」で、1980年(昭和55年)に解体復元したものだそうです。

DSC 2450 2 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

本社である日光東照宮の形式を模した造りとしており、明治時代に東照宮は東照社と改められました。他の東照宮とは違い、控えめの造形でした。

DSC 2452 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

末社として、大雷神社(だいらいじんじゃ)、健角身神社(たけつぬみじんじゃ)、稲荷神社(いなりじんじゃ)、大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)、白山神社(はくさんじんじゃ)、思兼神社(おもいかねじんじゃ)、八坂神社(やさかじんじゃ)があります。

【天宥社と松尾芭蕉像】歴史を伝える天宥社と奥の細道の芭蕉像

DSC 2457 1 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

この場所はすごく優しい雰囲気が気になりまして帰宅後調べてみました。この天宥社(てんゆうしゃ)には、羽黒山五十世執行別当である天宥法印が祀られています。

DSC 2459 1 1024x768 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

天宥さんは、衰微していた羽黒山のたて直しに尽力した人物ですが、立て直しの際の改革に不満があった修験道者に訴えられ、伊豆の新島に流罪となりまいした。天宥さんは、羽黒山に帰ることなく新島で過ごしたそうです。松尾芭蕉が羽黒山に立ち寄った際に天宥さんの魂は帰ってきていると句で結ばれいます。

【羽黒山  出羽三山神社 御朱印】

dewasanzan G 1024x641 - 羽黒山 出羽三山神社(山頂)【山形県】

【羽黒山  出羽三山神社の現地参拝レポート&評価】

羽黒山 出羽三山神社(山頂) 現地レビュー・評価スコア

評価項目 スコア 特徴・ワンポイント
歴史・由緒 (5.0) 蜂子皇子による開山以来1400年以上の歴史を誇る、出羽三山信仰(羽黒派修験道)の世界的聖地
自然・景観 (5.0) 樹齢数百年の杉並木(ミシュラン・グリーンガイド3つ星)や鏡池など、神聖で圧巻の原生林景観
規模 (5.0) 茅葺屋根の厚さ2.1mを誇る巨刹「三神合祭殿」をはじめ、山頂一帯に立ち並ぶ壮大な建築群
御朱印種類 (4.5) 三神合祭殿や出羽三山各神社の御朱印、境内摂末社、限定御朱印など非常に豊富な授与品
静けさ (4.0) 修験者や参拝客は多いものの、霊峰ならではの深遠で凛とした静寂と荘厳な空気が山頂を包む
アクセス (1.0) JR鶴岡駅から路線バス(約50分〜1時間)または車・石段徒歩(2,446段)を要する修験の山

現地レポ|実際に訪れた感想

参道から山頂まで見所は多々ありますが、今回は無理せず五重塔で引き換えして有料道路から山頂まで登りました。山頂の出羽三山神社は、歴史と文化、自然の景観美が融合した特別な場所だと感じます。特に茅葺き屋根の本殿が凄く立派で圧巻の迫力でした。当時は人力で資材を運び、これほど大きな社殿を建てたのかと思うと、感慨深い気持ちになりました。次回は月山含めしっかりと参拝したいです。

【あわせて巡りたい周辺観光スポット】

致道博物館、庄内神社、庄内藩校 致道館、湯殿山神社

【基本情報・アクセス】


【電車・車でのアクセスと駐車場】

※無料駐車場あり

JR羽越本線「鶴岡駅」から車で約60分程度

【住所・公式ホームページ】

〒997-0211 山形県鶴岡市羽黒町手向羽黒山33番地

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です