【鹿島神宮 概要】
鹿島神宮(かしまじんぐう)は、全国にある鹿島神社約600社の総本社です。紀元前660年に創建され「息栖神社」「香取神社」と共に東国三神社に数えられる古社です。ご祭神の武甕槌大神(たけみかづちおおかみ)は勝利や武道の神として知られ、勝利祈願や必勝祈願に訪れる参拝者が多い神社です。また、「鹿島立ち」という言葉の由来でもあり、旅立ちや人生のターニングポイントの際に訪れる神社としても知られています。
鹿嶋神宮の西の一の鳥居は、水上鳥居としては日本最大の高さ18.5m、幅22.5mを誇ります。 朱色の鳥居が水面に映える姿は、神々しくも幻想的で、夕暮れ時になると、夕日に照らされた鳥居はさらに美しく輝くそうです。
【鹿島神宮 境内】
一の鳥居は水上であり徒歩では遠く参道も続いていない為、二の鳥居が鹿島神宮の入り口となります。二の鳥居の以前の姿は笠間市産の御影石を使用した石鳥居で1968(昭和43)年明治維新後100年の記念として立て替えられたが、2011(平成23)年の東日本大震災により倒壊しています。 現在の鳥居は境内に樹生していた4本の巨木杉を用いて建てられており、2014(平成26)年竣工された際は土台となる基石に倒壊した鳥居の石が使われたそうです。
二の鳥居を潜ると、鹿島神宮の象徴的な存在である楼門があります。2024年4月末時点では改修工事中です。
楼門を抜けると本殿・石の間・幣殿・拝殿の4棟からなる社殿があります。元和5年(1619)、徳川2代将軍の秀忠公が寄進したもので、重要文化財に指定されています。拝殿は参道からほぼ直角に曲がって配置されており位置関係が不思議でした。北極星の向きらしいですが、詳しくは不明でした。令和6年元旦、拝殿の檜皮屋根も葺き替え工事が終了しております。素朴ながら荘厳な雰囲気を感じる拝殿ですね。
本殿は、武甕槌大神(たけみかづちおおかみ)の 「和魂」(にぎみたま、穏やかな魂)が祀られております。
また本殿背後のご神木では推定樹齢1200年以上の巨大な古杉です。本殿の造形は素晴らしくじっくり見させていただきました。
見事な彫刻でもっと近くで見れないのが少し残念です。
【鹿島神宮 奥参道】
この参道は、大鳥居の場所から奥宮まで一直線に延びています。元は奥宮が本殿だったので、本殿に導く役目の参道でした。県の天然記念物に指定されている境内の森は、東京ドーム約15個分ほどの広さがあり、多くの貴重な植物が群生しています。
広大な森の中に巨木に覆われた参道が続いていて、とてもいい雰囲気です。木漏れ日の中を散策するなど、森林浴にも最適なスポットですね。どの木も樹齢何百年位で人間の存在が小さく思える、そんな荘厳な雰囲気を醸し出している参道です。
【鹿島神宮 さざれ石・鹿園】
奥参道の途中に国歌にうたわれる「さざれ石」が祀られています。広い神宮境内の中では目立たないかもしれませんが、このいわおに込められる意味を知ることができる場所です。いろんな神社にも、このさざれ石ありますが、ここまで立派に整備され、しかも日の丸まで飾られているところはなかなかないと思います。
鹿園では、鹿島神宮の神使である 日本鹿が30数頭飼われています。近くの売店に100円で鹿にエサ(人参)を購入すると近くに行けます。鹿といえば、奈良の春日大社の神使として有名ですが、奈良の春日大社の創建時、鹿島大神を春日大社に勧請時、分霊を白い神鹿の背に乗せて運んだそうです。簡素に言うと鹿島が先ということです。
【鹿島神宮 奥宮】
奥宮は、奥参道の突き当たりにあります。武甕槌大神(たけみかづちおおかみ)の 「荒魂」(あらみたま、荒ぶる魂)が祭られております。社殿は、徳川家康公より本殿として奉献され、後に二代将軍徳川秀忠公により現在の本殿が奉献されたときに、こちらに移されたそうです。週末などは順番待ちの行列ができます。
【鹿島神宮 要石(かなめいし)】
奥宮から更に進むと鹿島神宮で一番のパワースポットである地震封じの「要石」(かなめいし)があります。地震は地中に棲む大ナマズ(又は龍)が 暴れて起こすものと考えられていて、要石はその大ナマズを押さえつけるものとされています。映画【すずめの戸締り】にも登場しますね。
地上に出ている部分は小さいですが、地中部分は巨大で、決して抜くことができないと言われています。奥宮が要石を護るように 配置されているのも印象的でした。鹿島神宮の要石は凹型で、 香取神宮には凸型の要石があり、地中でつながっているるそうです。鹿島の要石は大ナマズの頭、香取の要石は尾を押さえているとされます。
【鹿島神宮 御朱印】
【鹿島神宮 近くにある観光スポット】
【鹿島神宮 アクセス】
管理人の感想
約70ヘクタールの広大な境内の森の中に巨木に覆われた参道が続き、社殿や奥宮のほか、湧水で禊も行われる御手洗池や、多くの鹿がいる鹿園、地震を起こす鯰を抑えて地中深く埋まる要石など、見どころがたくさんありました。午前9時を回る頃には結構な行列ができているので、早めの参拝をお勧めします。