【花園神社の概要と歴史】
東京都新宿区新宿に鎮座し、江戸開府以前から新宿の街を見守り続けてきた「新宿総鎮守」。德川氏の時代には尾張徳川家の下屋敷の庭園(花園)であったことからその名が付いたと伝えられています。境内には芸能人の参拝で知られる「芸能浅間神社」や夫婦円満・子授けで有名な「威徳稲荷神社」が鎮座し、毎年11月に催される大鳥神社の「酉の市」は関東三大酉の市の一つとして大賑わいを見せる、エネルギーに満ちたパワースポットです。
【歴史と由来】新宿の発展を見守り続ける内藤新宿の総鎮守
花園神社(はなぞのじんじゃ )の正確な創建年は分かっていませんが、確認できる記録では徳川家康が江戸に入る1590年より前にはすでに存在していたと伝えられています。伝承では、奈良県の大和国吉野山から神霊を迎えて祀ったのが始まりとされています。
もともとは現在の伊勢丹新宿店付近(約250メートル南)にありましたが、寛永年間(1624年〜1644年)に、朝倉筑後守という旗本がその周辺に下屋敷を拝領したため、神社が敷地内に囲い込まれて参拝できなくなってしまいました。そこで幕府に訴えたところ、代わりに尾張藩下屋敷の庭の一部(現在地)を拝領することになりました。その移転先が、たくさんの花が咲き乱れていた美しい花園の跡地であったことから、「花園稲荷神社」と呼ばれるようになったのが名前の由来です。

【ご祭神とご利益】倉稲魂命・日本武尊・受持神が授ける商売繁盛・開運のご神徳
ご祭神は、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)、受持神(うけもちのかみ)の3柱の神様が合わせて祀られています。
主に商売繁盛・開運出世・縁結び・芸能浅間(芸能上達)のご利益で広く知られています。
【花園神社の見どころ&参拝ルート】
【明治通り側・靖国通り側の参道】大都会の喧騒から神域へと誘う2つの参道と鳥居
花園神社には3つの参道(入り口)があり、それぞれ異なる大都会・新宿ならではの景観や特徴を持っています。

明治通りに面して立つ、新宿区内でも有数の高さを誇る巨大な赤い鉄製の鳥居(1996年建立)が目印です。

こちらは、南側からの参道です。石造りの鳥居をくぐると、高層ビルとビルの間に細長く参道が続くという、大都会のオアシスらしい景色が見られます。

鳥居のすぐ近くに、1821年に名工・村田整珉が鋳造した雌雄一対の「銅の唐獅子像(からじしぞう)」が鎮座しています。現在は新宿区の有形文化財(彫刻)に指定されています。
【社殿】鮮やかな朱塗りが目を惹く格式高い本殿・拝殿
花園神社の社殿は、江戸時代から何度も大火(火災)で焼失しています(1780年、1811年など)。しかしそのたびに、氏子や地域住民が「復興芝居」などの興行を行って資金を集め、何度も立派に再建されてきたという、新宿の街のバイタリティを象徴する歴史を持っています。現在の花園神社の社殿は、1965年(昭和40年)6月に建てられており、以前の木造社殿は第二次世界大戦末期の戦災によって全焼したため、戦後に鉄筋コンクリートで再建・新築されました。

更に新社殿が作られた際、それまで敷地内の別の場所や近隣にあった「大鳥神社」と「雷電神社」を一つの本殿に合祀しており、それまで「花園稲荷神社」という名称でしたが、3つの神社が一つになったことをきっかけに、現在の「花園神社」に正式に改名されました。
【末社 納大明神】古神札の納め所と「腹の立つ事」を納める納め所
納大明神(おさめだいみょうじん)は、本殿に向かって左側、神楽殿の奥にひっそりと佇む小さなお社です。一見すると古くなったお札や神棚を納める場所(古札納め所)ですが、日々の生活で溜まったストレス、怒り、愚痴、悲しみ、未練といった「マイナスの感情(厄)」を引き取って浄化してくれる神様として信仰されています。

その為「心の断捨離ができるパワースポット」として知られています。もともとこの場所には、大正天皇の多摩陵(お墓)の造営に伴って新宿御苑から遷座してきた「雷電稲荷神社」の社殿がありましたが、現在は本殿へ合祀されています。なお、納大明神は特定の人物や日本神話の神様のような固有のご祭神は割り当てられていません。
【末社 威徳稲荷神社】夫婦和合や子授け・縁結びの御利益で親しまれるお稲荷様

花園神社の境内にある「威徳稲荷神社(いとくいなりじんじゃ)」は、本殿に向かって右側の奥に鎮座しています。戦災によって古い資料が消失したため詳細な由緒は不明とされていますが、1928年(昭和3年)4月頃に建てられたと伝えられています。ご利益は夫婦和合(夫婦円満)、子授け、縁結び、恋愛成就です。

参道には鮮やかな朱塗りの鳥居が何本もトンネルのように連なっています。京都の伏見稲荷大社ほど大規模ではありませんが、大都会のビルの谷間に突如現れるその幻想的な光景は、SNS映えするスポットとして広く知られています。
他にも都内で千本鳥居の見ごたえがある神社は以下へまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。
【末社 芸能浅間神社】多くの芸能人が参拝に訪れる芸道上達の聖地
芸能浅間神社(げいのうあさまじんじゃ)は、江戸時代に花園神社が火災で社殿を失った際、再建資金を集めるために境内で「復興芝居(三光院芝居)」や見世物、踊りの興行を行いました。これが大成功し、神社と新宿の街が芸能の興行と深く結びついたため、芸能の神様として親しまれるようになりました。

ご祭神は富士山の神様である木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)を祀っております。

芸能浅間神社の境内には二宮金次郎(二宮尊徳)像があります。かつて近隣にあった四谷第五小学校で昭和8年(1933年)に建てられたものです。その後、同校の閉校などに伴って花園神社の境内に移設され、現在まで大切に保存されています。
【花園神社 御朱印】

【花園神社の現地参拝レポート&独自評価】
花園神社 現地レビュー・評価スコア
| 評価項目 | スコア | 特徴・ワンポイント |
|---|---|---|
| アクセス | (5.0) | 東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線「新宿三丁目駅」E2出口すぐ。JR「新宿駅」東口からも徒歩約7分の抜群の立地 |
| 見どころ・満足度 | (4.0) | 朱塗りの美しき本殿をはじめ、芸能の神「芸能浅間神社」、夫婦円満の「威徳稲荷神社」、秋の「酉の市」など見どころが凝縮 |
| 歩きやすさ・設備 | (4.0) | 境内は広々として平坦で歩きやすい。靖国通り・明治通りの双方から出入り可能で、社務所や設備も非常に充実 |
| 開放感・自然 | (3.5) | 新宿の超高層ビル街・繁華街に囲まれながらも、広い参道と境内の木々が都会の中のオアシスとして心地よい開放感を提供 |
| 眺望・景観 | (3.0) | 大都会の街並みと色鮮やかな朱塗りの社殿・鳥居が融合した、新宿ならではのコントラストが際立つ都会派神社景観 |
| 静けさ・爽快感 | (2.0) | 歌舞伎町近くの立地のため終日参拝者や人通りが多く賑やかだが、早朝参拝では都会の静けさと心地よい清涼感を味わえる |
現地レポ|実際に訪れた感想
歌舞伎町やゴールデン街がすぐ隣にあるとは思えないくらい、境内はきれいに整えられていて清々しい空気が満ちていました。外から見るよりも思った以上に奥行きがあって広く、境内には海外からのお客さんも多くて、国際都市・新宿らしいグローバルな活気も感じられました。 ビル群に囲まれながらも凛と佇む朱塗りの社殿はどこを切り取っても美しく、世界中の人々が引き寄せられる理由がよく分かります。
【あわせて巡りたい周辺観光スポット】
稲荷鬼王神社、新宿歌舞伎町、新宿御苑、稲荷鬼王神社、成子天神社、東京都庁、十二社熊野神社
【花園神社を含む参考散策ルート】
散策ルートなどは以下にまとめましたので、ご参考になればと思います。
Kanataの神社・お寺めぐりナビ

