【九尾の狐と殺生石】
昔、邪悪な「九尾の狐」の妖怪が美しい女性の姿に化身し宮廷に仕えましたが、陰陽師にその正体を明らかにされてしまったため、那須に逃げ込みました。狐は討伐され巨石に姿を変えましたが、邪気と有害なガスを出し続けたそうです。
その後、那須にやって来た僧侶の源翁(げんのう)和尚(1329~1400)が、石の呪いを解こうと、石に大きな金槌を振りおろし、3つに打ち砕き、1つは会津に、もう1つは備前に飛んで、最後の1つは那須に残ったそうです。
※殺生石の破片は日本各地の「高田」という地名の3か所に飛散したとされています(諸説あり)。一般的には美作国高田(現在の岡山県真庭市勝山)、越後国高田(現在の新潟県上越市)、安芸国高田(現在の広島県安芸高田市)、豊後国高田(現在の大分県豊後高田市)、会津高田(現在の福島県会津美里町)のいずれかに飛散したとされています。
【殺生石稲荷神社 概要】
殺生石稲荷神社(せっしょうせきいなりじんじゃ)は、伊佐須美神社の末社であり弘化5(1848)年に創建。過去に宮川が氾濫や落雷・火災が起きたりと、災難が相次いでおり、これは殺生石の祟りだと恐れられ、その霊を祀ったのが始まりだそうです。頻繁に宮川を氾濫させ村人を困らせていたが、祠を建立し祀ったところ、災害は激減したそうです。稲荷神社ですので、御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)となっております。稲荷は京都の伏見稲荷大社が総本山。
伏見稲荷大社【京都府】【殺生石稲荷神社 千本鳥居】
伊佐須美神社は反対側にあるあやめ苑の駐車場脇から入ります。「千本鳥居」は年々増えているそうで、稲荷神社らしくインスタ映えしそうです。
東京の乙女稲荷神社の半分程度の長さだと思います。最近多くなったプラスチック製鳥居がやや味気ないですが、耐久力があるようで一本30万円程したはず。
根津神社と乙女稲荷神社【東京都】【殺生石稲荷神社 境内】
千本鳥居を抜けると拝殿が見えますが、正面は宮川に面しています。境内は広くはありませんが綺麗に整備されておりました。写真にはありませんが、拝殿奥に本殿と殺生石を封印した封印石があるようです。
【殺生石稲荷神社 近くにある観光スポット】
伊佐須美神社
【殺生石稲荷神社 アクセス】
管理人の感想
殺生石と言われるものが日本各地に実在しており、真実を求めて寺や神社によって封印されている箇所を巡るのも面白いかもしれませんね。