【雑司が谷 大鳥神社の概要と歴史】
東京都豊島区雑司が谷に鎮座する古社。江戸時代に雑司が谷鬼子母神の境内鎮守として創建され、明治の神仏分離により独立した歴史を持ちます。商売繁盛の神様である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)をお祀りし、毎年11月に開催される「酉の市」は縁起熊手を求める多くの参拝客で溢れ返ります。また「雑司が谷七福神」の恵比寿神を祀るほか、かつて当地に居住した漫画家・手塚治虫画伯がデザインしたとされる「創学の神」の絵馬や巾着型のお守りでも知られています。
【歴史と由来】鬼子母神ゆかりの地に鎮座する「雑司が谷の大鳥様」
雑司が谷 大鳥神社 (おおとりじんじゃ)は1712年(正徳2年 )創建。出雲松江藩の4代藩主「松平吉頼」が長男「宣維」が命に関わる感染症(天然痘)にかかり、雑司が谷の下屋敷で療養したため、故郷の出雲にある「鷺大明神」に必死に病気平癒を祈りました。その後、奇跡的に完治した為、神様への深い感謝を込めて、下屋敷の敷地内に分霊を祀る社を建てたのが始まりです。この大鳥神社はもともと「鬼子母神堂(お寺)」の境内にあったため、神仏分離令においてお寺から独立してこの場所へ移転し社号も「鷺大明神」から「大鳥神社」へと改められました。
【ご祭神とご利益】日本武尊と恵比寿神が授ける開運招福・商売繁盛のご神徳
雑司ヶ谷にある大鳥神社のご祭神は、日本武命(やまとたけるのみこと)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、蛭児大神(えびすさま)を祀っております。
主に厄病除け(病気平癒)・商売繁盛・開運招福・五穀豊穣のご利益で知られています、

【雑司が谷 大鳥神社の見どころ&参拝ルート】
【参道と鳥居】閑静な住宅街に佇む緑豊かなアプローチ

最寄り駅は都電荒川線「鬼子母神前停留場」から線路沿いを歩いてすぐの場所にあり鳥居が見えてきます。一の鳥居のそばにある狛犬はお尻を高く持ち上げ、今にも前へ飛びかかろうとする大勢をしており、「出雲構え型」と呼ばれる、島根県(出雲地方)の神社でよく見られる独特な造形ですね。

振り返ると鳥居の目の前がちょうど線路になっており、下町のレトロなチンチン電車がガタゴトと通り過ぎる様子が間近で見られます。
【社殿】地域の守り神として親しまれる本殿・拝殿

現在の社殿は、1981年(昭和56年)に造営されたものです。

拝殿の前に立つと、真っ先に目に入るのが非常に珍しい「巾着(きんちゃく)の形をしたお賽銭箱」です。雑司が谷大鳥神社は「雑司が谷七福神」の恵比寿神も担当しているため、境内や社殿周辺には巾着袋に乗った恵比寿様の像など、福を呼び込むビジュアルが溢れています。
【末社 西宮神社・三杉稲荷神社】雑司が谷七福神の恵比寿神と倉稲魂命を祀る摂末社

江戸時代に大鳥神社が鬼子母神の境内にあった頃、すでにえびす様も一緒に祀られていましたが、明治の移転時の混乱で行方不明になっていました。

2010年に地域活性化のため「雑司が谷七福神」を創設するにあたり、えびす宮の総本社である兵庫県の西宮神社から正式に御分霊を勧請し、およそ140年ぶりにこの地にえびす様が復活しました。

社殿に向かって右側に鎮座している三杉(みすぎ)稲荷神社は、かつては現在の南池袋2丁目(旧・日出町)の都電通り沿いで、個人の敷地内にお祀りされていた邸内社でした。東京オリンピック(1964年)の前後から進められていた大規模な都市開発により、首都高速5号池袋線が建設されることになり、当時兼務していた大鳥神社の宮司や地域の人々が協力し、1967年(昭和42年)に大鳥神社の境内へ遷座が行われました。
【雑司が谷 大鳥神社 御朱印】

【雑司が谷 大鳥神社の現地参拝レポート&独自評価】
雑司が谷 大鳥神社 現地レビュー・評価スコア
| 評価項目 | スコア | 特徴・ワンポイント |
|---|---|---|
| アクセス | (5.0) | 東京メトロ副都心線「雑司が谷駅」や都電荒川線「鬼子母神前駅」から徒歩約1〜2分。抜群の交通利便性 |
| 歩きやすさ・設備 | (4.0) | 駅からの参道・境内ともに平坦でバリアフリー。コンパクトな境内のため短時間で快適に参拝可能 |
| 静けさ・爽快感 | (3.5) | 酉の市などお祭りの日は大変な賑わいを見せるが、普段は雑司が谷のレトロな街並みに溶け込んだ穏やかな静けさ |
| 見どころ・満足度 | (3.5) | 「雑司が谷七福神」の恵比寿神をはじめ、秋の名物「酉の市」、手塚治虫画伯ゆかりの創学のお守りなど見どころ豊富 |
| 眺望・景観 | (3.0) | 雑司が谷の閑静な住宅街・商店街に溶け込んだ佇まい。朱塗りの鳥居とこぢんまりとした風情ある境内景観 |
| 開放感・自然 | (3.0) | 街中にあるこぢんまりとした神社だが、鳥居横の大きな樹木や境内の清々しい雰囲気が心地よい空間 |
現地レポ|実際に訪れた感想
境内はコンパクトながら、見どころがぎゅっと詰まった本当に素敵な神社でした。 鳥居の目の前をレトロな路面電車がガタゴトと通り過ぎる風景は下町の情緒と、神聖な神社の佇まいが1つに収まる、隠れた絶景写真スポットだと思います。 公式のご祭神は「日本武尊(天孫系)」となっていますが、由緒を調べると元々は出雲の「鷺大明神」から勧請された神社とのこと。明治の歴史の中で出雲系(国津神)の文字は消されてしまったようですが、参道の「狛犬」にその記憶が残っていました。鬼子母神堂とセットで参拝するとより深く雑司が谷の歴史を感じられます。
【あわせて巡りたい周辺観光スポット】
雑司ヶ谷鬼子母神堂、目白庭園、池袋駅、サンシャインシティ、護国寺、ホテル椿山荘東京、東京カテドラル聖マリア大聖堂、肥後細川庭園
【雑司が谷 大鳥神社を含む参考散策ルート】
散策ルートなどは以下にまとめましたので、ご参考になればと思います。
Kanataの神社・お寺めぐりナビ

