【町田天満宮 概要】
町田天満宮 (まちだてんまんぐう)は、安土桃山時代の1582年(天正10年)頃の創建。
東京都町田市原町田にある町田天満宮は、学問の神様である菅原道真公(すがわらのみちざねこう)を御祭神とする、「町田三天神」の一社です。中心市街地である「原町田」の守り神として、地域住民や受験生から深く親しまれています。
町田三天神は、「菅原神社」「町田天満宮」「南大谷天神社」となります。
【町田天満宮 創建理由】
室町時代から戦国時代にかけて、現在の本町田・原町田周辺はすべて「町田村」というひとつの大きな村であり、その鎮守(総守り神)は現在の「本町田 菅原神社」でした。戦国時代末期の天正年間(1580年代)、町田村の南側に広がっていた広大な原野「相之原(あいのはら)」の開拓が進み、多くの農民が移り住むようになります。 天正10年(1582年)、この開拓地が「原町田村」として正式に独立(分村)することになりました。 当時の人々にとって、鎮守の神様がいないことは大きな不安要素でした。そこで、新しい村の安泰と発展を祈り、農民たちの心の拠り所とするために、元の町田村で深く信仰されていた菅原道真公の御神霊を分祀し、新しい神社を建てたのが直接の理由です。
【町田天満宮 参道】
JR横浜線の線路沿いをターミナル改札口側へ進むと、すぐ右手に参道の入り口が見えてきます。入り口には「町田天満宮」と刻まれた大きな社号碑が建っています。 参道の入り口にそびえ立つ一の鳥居は、非常に立派な石造りの鳥居です。

【町田天満宮 2頭のなで牛】
参道を進むと、拝殿の手前(手水舎の近く)に、天神様のシンボルである「なで牛(神牛の石像)」が2頭座っています。この2頭のなで牛は、「親子」や「オス・メス(夫婦)」を表現しており、学業成就だけでなく「家族みんなが健康でいられるように」「家が代々栄えるように」という家内安全・子孫繁栄の願いが込められていると思われます。

実際に、東京の有名な湯島天神(湯島天満宮)などにも同じく2体(親子の牛)が祀られており、天神信仰において2頭の牛を並べるのは古くからの伝統的な形式の一つです。

なで牛は、自分の身体の悪いところと同じ部分をなでると病気が治ると言われています。 また、頭をなでると賢くなる(学業成就)とも信じられており、多くの参拝者がなでていくため、牛の頭や身体はいつもツヤツヤと黒光りしています。
【町田天満宮 社殿】

これまでの社殿は1893年(明治26年)に建てられたものでしたが、老朽化が進んだため、1968年(昭和43年)に現在の新しい社殿へと建て替えられました。 建築様式は、拝殿と奥の本殿を「幣殿(へいでん)」という建物で繋ぐ権現造(木造銅板葺き)の形式を採用しています。
【町田天満宮 旧社殿 】
拝殿の左手奥に立つ、非常に風格のある立派な木造のお社があります。この建物は、1894年(明治27年)に再建され、現在の新社殿ができるまで旧社殿)として実際に使われていた建物です。細部までがっつりと施された、見事な職人技の木彫り彫刻が見どころです。

ひとつの建物の中に、金毘羅宮(こんぴらぐう) 、八雲社(やくもしゃ) 、西ノ宮(にしのみや) と聖徳太子が合祀されています。
【町田天満宮 末社 出世稲荷神社】

参道の右手側(駐車場や線路に近い側)に 出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)があります。原町田が商業の街として大きく発展していく中で、 京都の伏見稲荷大社から神様を勧請(かんじょう)して建てられました。参道には鮮やかな朱色の鳥居がいくつも連なっており、その手前には神様のお使いであるリアルな狐が佇んでいます。
【町田天満宮 末社 稲荷神社】
表参道の左手側、手水舎のちょうど真裏あたりにも、もう一社のお稲荷様があります。

まだ町田が農村だった古い時代から、地元の人々が「五穀豊穣(農業の成功)や地域生活の安定」を祈ってひっそりと大切に守ってきたお社です。 恐らく町田天満宮より前にあった地主神だったと思われます。
どちらの稲荷神社も宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ) を祀っております。
【町田天満宮 近くにある観光スポット】
菅原神社、南大谷天神社、武相荘
【町田天満宮 アクセス】
管理人の感想
興味深かったのが、境内に「稲荷神社」が2つあることです。参道の左手、手水舎の裏にある小さなお稲荷様は、まだ町田がのどかな農村だった頃から、地元の人たちが五穀豊穣を祈ってきた古いお社。一方で、参道の右手にある「出世稲荷神社」は、町田が商業の街として発展する中で、京都の伏見稲荷大社から新しくお迎えしたお社なのだそう。「農業の神様」と「ビジネスの神様」が、時代の変化に合わせてそれぞれ大切に祀られていることに、原町田の歩んできた歴史の深さを感じました。明治時代の美しい職人技が残る「旧社殿の建物」も末社として大切に残されており、歴史のバトンが今に繋がっていることを実感できる、とても味わい深い参拝となりました。
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